「持家 VS 賃貸」ということで、
生涯コストはどちらが多く掛かるのか
比較していきたいと思います。
個々の価値観に関わる部分でもあるので、
不毛な比較になるかもしれませんが、
参考にして頂ければと思います。
この手の比較は条件によりどちらに
軍配が上がるか正直分かれてしまいますが、
一般的な条件を設けて生涯コストの比較を行ってみます。
条件
・現在の年齢を30歳とします。
・夫婦ともに85歳まで生きるとします。
・持家は4000万円の戸建てとします。
・持家は10年に一度メンテナンスを行い、
その費用を150万円とします。
・賃貸は60歳まで家賃15万円とし、
60歳~85歳まで10万円とします。
持家(戸建て)の場合
・住宅ローン総支払額
4,380万円(35年、頭金なし、金利0.527%、元利均等)
・家のメンテナンス
150万円×4回 = 600万円
・固定資産税
1年15万円×55年 = 825万円
・住宅借入金等特別控除(概算)
1年40万円×13年 = ▲520万円
= 生涯コスト:5,285万円
持家(マンション)の場合
・住宅ローン総支払額
4,380万円(35年、頭金なし、金利0.527%、元利均等)
・管理費、修繕積立金
24万円×55年 = 1,320万円
・固定資産税
1年15万円×55年 = 825万円
・住宅借入金等特別控除(概算)
1年40万円×13年 = ▲520万円
= 生涯コスト:6,005万円
賃貸の場合
※家賃15万円の場合
・60歳まで家賃
180万円×30年 = 5,400万円
・60歳以降
120万円×25年 = 3,000万円
= トータルコスト:8,400万円
※参考 家賃10万円の場合
・60歳まで家賃
120万円×30年 = 3,600万円
・60歳以降
120万円×25年 = 3,000万円
= トータルコスト:6,600万円
生涯コストからの考察
住み続けるのが大前提とすれば、
持家が圧倒的に有利な結果となりますが、
それはあくまでも住み続けるのが大前提です。
持家の場合、途中で売却することがあった場合、
不利になる可能性が非常に高いです。
それは、残念なことに日本の住宅は築年数が経つほど
資産価値が極端に下がるからです。
木造戸建ての場合、築20年にもなれば
建物価値がかなり低下してしまいます。
(※この先の未来は状況が大きく変わる場合があります。)
マンションの場合、売却することになっても
建物の価値という意味では木造戸建てよりやや有利になるでしょう。
さすがに30歳の時に55年後の未来なんてわかりませんが、
冒頭に挙げた通り、お金だけではない価値を
みなさんがどうお考えになるかです。
生涯コストの変動要因は?
今回のシュミレーションでは、
住宅ローンの金利を0.527%で返済額を計算していますが、
金利が2%になるだけで約1,300万円ぐらい返済総額が高くなります。
この辺りが生涯コストの大きな差になる可能性はあります。
筆者の考える結論と体験談
この低金利時代がいつまで続くかわかりませんが、
持家を購入するチャンスでもあると思いますので、
この時代に家の購入機会があれば、
持家をオススメしたいところです。
それには、どのようなライフスタイルを
過ごしたいかなども密接に関係してきます。
特に昨今では、リモートワークなど
会社に出社しないことが増えていたり、
近い将来は自動運転が発達すると、
車を持たない社会になる可能性もあったりと、
住まいやライフスタイルに関する環境は
大きく変化していくことになるでしょう。
また、途中でマンションから戸建てに
住み替えると無駄な費用が掛かる可能性が高いので、
住み替えを考えてる方は最初から戸建てを購入すべきかと思います。
いずれにせよ、今回の条件下で生涯コストだけを考えれば、
持家で住み続けることがお得なので、
子育て、老後もよくシュミレーションして
エリアや間取り、予算を考えるといいでしょう!
それでは以上になります。